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2011年3月

花粉症

花粉症

花粉症のかたが症状を悪化させて来院されるケースが多くなってきました。 今年は眼症状を強く訴えられる方が多いように思います。

花粉症はシーズン当初から強い症状が出るのではなく、繰り返し花粉を吸い込んだり浴びたりしているうちに、目や鼻などの粘膜の過敏性が強くなり、炎症がひどくなるわけです。

しかし花粉(特に飛散予測が充実しているスギ花粉)飛散前に薬を飲んでおけば、発症しにくくなります。
3月ではもう遅いのですが・・・。
1月頃から飲み始めている患者は現在かなりの効果を感じていると思います。
多くの患者にお勧めしている飲み方は、花粉が飛び始める1週間ほど前(やや花粉を感じるようになった頃)から薬を飲み始めます。

この薬は何も特別なものではありません。
使うのは、シーズン中と同じ抗アレルギー剤です。
初期療法で処方された薬はシーズンが終わるまで飲み続ける必要はありますが、第二世代抗ヒスタミン薬や化学伝達物質遊離抑制薬、抗ロイコトリエン薬は、数カ月飲み続けても重大な副作用の心配がほとんどありません。
また、前者2つは効果が出るまでに1、2週間必要ということもあり、初期療法にぴったりともいえます。

ただし注意したいのは、この初期療法は、症状が中等症以上で、ラクに花粉シーズンを乗り切りたいと考えている人に効果が感じられるものであるということ。
さらに、初年度から効果があるとはいえないということ。
また、毎年同じ薬を使うと効かなくなるということはありません。
症状については花粉の量が関係する可能性がありますが、薬自体が身体に対して効かなくなるわけではありません。
ただ、年々症状がひどくなるというのは本当です。
症状が増えることで効果の高い薬が異なるため、「効かなくなった」と感じてしまう人がいるのかもしれません。
なお、市販薬は万人向けの薬であることを忘れずに。抗ヒスタミン薬が中心で、その多くが第一世代、つまり眠気や口が渇くという副作用が起こりやすいということ。
さらに市販の血管収縮薬が入った「鼻噴霧薬」については、鼻がスッとすることから1日に何度も噴霧してしまい依存性が生まれやすく、そのためやめるとひどいリバウンド症状が起きます。
しかも、健康保険が適用になる処方薬は市販薬に比べてかなり窓口負担額が少ない。 花粉症はスギだけの人で約2カ月、ヒノキにも反応する人なら3カ月と長い間薬をのむことになる。この差は決して小さくない。
できれば病院にいって薬を処方してもらうようにして下さい。