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2016年7月

口内の異変、放置は禁物 痛みが深刻なケースも

口内の異変、放置は禁物 痛みが深刻なケースも口には歯や舌、やわらかいほおなど、たくさんの器官が集まっている。これらが一緒に動くことで、私たちは食事をしたり言葉を発したりすることができる。例えば、食べ物をかむのは歯だけではない。ほおや舌が柔軟に動いて食べ物を歯の上に保ってこそ、しっかりかむことができるのだ。

誰もが思い浮かべる口の病気は、虫歯や歯周病、口内炎です。虫歯や歯周病の頻度が高いため、他の病気は注目されにくい。ただ、なかには放置すれば口腔がんの原因になる病気もあります。 口の中の不調のうち、まず注意したいのは「痛い」「ヒリヒリする」「しみる」といった症状です。

代表的な病気は、誰もが経験する口内炎。ストレスがたまったり、ビタミンB群が不足したりするなどでおきますが、多くは自然に治ります。最も気をつけたいのは、同じ口内炎でも、症状が2週間以上続く場合口内炎は全身の病気の症状の一つの場合や、早期の口腔がんの可能性もあります。

例えば、痛みを感じる部分の粘膜が白くなり、ガーゼなどでこすっても取れない場合は、白板症という病気の可能性がある。放置すればがんになる「前がん病変」と呼ばれるもので、白板症の10%の人が口腔がんを発症するといわれています。

治療は、病変の大きさや細胞検査でがん化の進行度を調べ、必要に応じて切り取る手術をする。口腔がんの約半数が舌がんです。治療は手術のほか放射線治療もある。舌がんの場合、8割で舌を切除するが、それでも手術法を工夫すれば会話や食事の機能をそれほど損なわずにすみます。 ただ、発見が遅れるとできれば大きく切り取る手術となります。他のがんと同じく早期発見が大事。白板症や口腔がんなどの病変は、たいてい目で直接見ることができます。歯科、口腔外科に行くケースもありますが最初に耳鼻咽喉科で診てもらっておけばよかったと思える症例もあります。歯科と耳鼻咽喉科と治療方針が異なることがあるからです。歯科でがんと診断されたら耳鼻咽喉科にも相談されることをお勧めします。

口腔がんの原因は喫煙と大量飲酒です。また、虫歯で欠けた歯を放置していたり、入れ歯や差し歯が合わないままだと、舌やほおなどの粘膜を傷つけてしまう。口腔内が不潔な状態だと、様々な刺激が粘膜を傷つけて口腔がんの発症になることもあります。

 

喫煙率は横ばい

喫煙率は横ばい喫煙による社会的損失は大きい。医療経済研究機構(東京・港)は肺がんなどに罹患(りかん)して医療費が膨らみ、働けなくなる人も増えるなどして年間約4兆円が失われていると推計する。厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、2014年の喫煙率は19.6%。たばこ税が大幅に引き上げられた10年以降、ほぼ横ばいです。
男性の喫煙率は32.2%で、女性は8.5%。男性は30代、40代がともに4割を超す。喫煙歴が長いとがんだけでなく、脳卒中や心筋梗塞、肺気腫など様々な疾患リスクが高まる。喫煙者は吸わない人に比べ、平均余命が10年ほど短くなる。「やめたい」と考える人は喫煙者の約3割。
今年4月から治療開始の条件が緩和され、34歳以下でも禁煙治療を受けやすくなりました。対象は「1日に吸う本数×年数」で示すブリンクマン指数が200を超す人。ただ20代は喫煙年数が短く、アンケートによるとこの基準では禁断症状が出るなどして医師に「ニコチン依存症」と診断されても約8割が対象外になっていた。そこで厚生労働省は34歳以下は基準を満たさなくても、依存症と診断されれば保険適用にしました。是非ご相談ください。