2022/04/05
コロナ禍でかつての生活や行動が制限されてきました。私たちは本当の豊かな暮らしを考え直す良い機会と良いかと思います。しかし最近は経済を優先させ、コロナ感染者は下げ止まり。人々は街に繰り出しています。特に若い世代にコロナ感染が広まっています。特に若い世代への3回目のワクチン接種率がなかなか上がらないことに危惧しています。
大量生産、大量消費が今や経済成長に結びつかなくなってきています。サティスナビリティが叫ばれている現在ですが消費を推進すればゴミの山を作るだけだし、エコといって石油を使わず電気を使う。その電気は原発に反対と言って結局は天然ガスや石炭に依存している。本当にこれで良いのでしょうか。ヨーロッパは再生可能エネルギーが限界に達し、もはや原発に頼らざるを得ず、さらに原発を建設しようとしています。 今年度からは消費するだけでなく良いものを長く使う「脱成長」で豊かな生活を送りたいものです。
コーヒーの健康効果
私たちが日々楽しんでいるコーヒー。このコーヒーが、見えないところで私たちの健康を守ってくれています。 1日3~4杯のコーヒーを継続的にとることは日本人のさまざまな疾患リスク抑制に効果的、という研究が相次いで報告されているのです。その有効成分とされるのがコーヒーの2大成分「コーヒーポリフェノール」と「カフェイン」です。
その健康効果の核となるのが抗酸化成分のポリフェノールです。1杯150mlのコーヒーには約300mgのポリフェノールが含まれています。日本人はポリフェノールの約半分をコーヒーからとっていることが分かりました。スペインは果物や野菜、オリーブオイルから、イギリスは紅茶からのポリフェノール摂取が多い。総ポリフェノール摂取量が多くなるほど総死亡リスクや脳卒中リスクが低くなるという結果が報告されています。コーヒー1日1杯以上の摂取が総死亡、心血管疾患、感染症、消化器疾患による死亡と逆相関するとのことです。
また、ポリフェノールは2型糖尿病のリスクを下げる強力な因子となる。糖尿病予防のために推奨されている「運動」や「全粒穀物の摂取」と同じレベルで、リスクを下げる因子となっている。コーヒーポリフェノールの抗酸化、抗炎症作用が影響していると推定されます。
コーヒーポリフェノールの血中濃度が上がるのと同じタイミングで、血管内皮機能の改善が見られました。血管内皮機能とは、加齢とともに進行する動脈硬化と関わる血管の働き。血管がしなやかになり、循環器疾患リスクが低下することになります。
さまざまな飲料に含まれるカフェインですが、コーヒーは玉露(緑茶の一種)に次いでカフェインが多く、1杯(150g)あたり約90mgと豊富に含みます。コーヒーに含まれるカフェインは覚醒作用を持ち、倦怠感の抑制、片頭痛の緩和などの用途で、風邪薬などにも配合されています。コーヒー摂取量が多いほど認知症リスクが低くなり、特に1日2杯以上のコーヒーを摂取した人の認知症リスクは、ほとんど飲まなかった人の約50%となっていたと報告があります。アルツハイマー型認知症リスクの低下と関連する可能性も示されています。パーキンソン病リスクも抑えるという研究もあります。カフェインが脳の神経細胞の保護に役立っているのではないかと考えられています。
カフェインの影響を考えて夕方以降のコーヒーは控えている人も、コーヒーと同様にポリフェノールを豊富に含むデカフェを飲むと、寝ている間にもコーヒーポリフェノールが抗酸化作用を発揮してくれるのでコーヒーをもっと楽しみましょう。