2009/12/01
季節性インフルエンザの原因とは?
季節性インフルエンザの原因のウイルスはA型2種類とB型があります。 これらのウイルスはさらにそれぞれの中で、毎年のように小さい変異もしています。A/H3N2(香港型)、A/H1N1(ソ連型)、B型が同時期に流行することがあるため、同じシーズンの中でA型インフルエンザに2回かかったり、A型インフルエンザとB型インフルエンザにかかったりすることがあります。また、それぞれの細かい型に対する免疫反応(抵抗力)は少しずつ異なるので、人はインフルエンザウイルスの変異に追いつけず何回もインフルエンザにかかることがあります。
2009年の春に発生した新型インフルエンザは、その前年までは一度も流行したことがないもので、新しいウイルスが原因となっています。そのため、誰もが抵抗する力をもたないと考えられています。
新型インフルエンザの症状は、季節性インフルエンザとほぼ同じです。
・突然の発熱や咳(せき)、のどの痛み、倦怠感(だるさ)など。
・鼻みず、鼻づまりや頭痛なども見られる。
ただし、吐き気や下痢といった胃腸の症状を訴える方も一部におられます。これは季節性インフルエンザと少し違う点だと考えられます。
多くの方は、かかっても数日間で軽症のまま回復しています。
ただし、一部の方で重症化することがあるので注意が必要です。とくに、糖尿病やぜん息などの持病がある方や妊婦、幼児や高齢者は、重症化する可能性がその他の方々に比べて高いということです。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)のサイン
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は
・昼間の眠気や倦怠感などの症状がある
・終夜睡眠ポリグラフ検査で10秒以上の無呼吸
・低呼吸が1時間に起こる回数(無呼吸低呼吸指数=AHI)が5以上
と定義される病気です。高血圧、うっ血性心不全、不整脈、虚血性心疾患、脳血管障害の発症および増悪因子となります。これは無呼吸低呼吸指数が重症であればあるほど高血圧を発症するリスクが高くなることが明らかになっています。また、突然死とも関連があるといわれています。元来、太った中年男性に多いとされていましたが、顎の骨が小さい小顎症などの顔面骨格の特徴による非肥満例も多いことが分かりました。要するにやせていてもSASの患者さんがいるということでメタボ=SASということではないのです。SASを疑う所見として第一に睡眠時のいびきです。自覚症状がなくても家族にいびきを指摘されているような人はどんどん検査すべきです。いびきは寝ているサインではなく寝ていないサインと疑うことがSASの発見につながります。
SASは放置しておくと睡眠時の高血圧から動脈硬化を引き起こし、虚血性心疾患、脳血管障害などの致命的な疾患につながります。寝ている間に病気が作られるのです。SASの治療は加圧した空気を流し込んで気道閉塞を抑える簡単な人工呼吸器「C-PAP」を用いるのが一般的です。これにより症状は劇的に改善します。残念ながら治るのではないのです。眼鏡と同じで基本的には一生付き合っていく疾患です。いびきがひどい方で、目覚めがすっきりしない、頭痛がある、日中眠気に襲われることが多いなどの症状があれば是非検査を受けて下さい。