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2012年11月

日本脳炎ワクチン接種中止は必要なし・・・厚生労働相の諮問機関

日本脳炎ワクチン接種中止は必要なし・・・厚生労働相の諮問機関

日本脳炎ワクチン接種後の子どもの死亡例や、脳脊髄炎発症が報告されたのを受け、厚生科学審議会(厚生労働相の諮問機関)予防接種部会の小委員会は10月31日、症例内容などを精査し「現時点で接種の中止は必要ない」と結論付けました。製造時にマウスの脳を使っていた日本脳炎の旧ワクチンは、ADEM(中枢神経に炎症が起き、運動障害などが出る急性散在性脳脊髄炎)の重症例との因果関係が認められるとして厚労省が05年に接種の積極的な勧奨を中止。リスクを低く抑えるため製造方法を変更した現行ワクチンが09年に承認され、同省は10年度から積極勧奨を再開していました。日本脳炎ワクチンをめぐっては、今年7月に接種を受けた10歳未満の子どもが急性脳症を発症し約1週間後に死亡。10月17日には岐阜県美濃市で小学5年の男児(10)が接種直後に心肺停止となり急死しました。小委員会は「ワクチン以外の要因の影響が大きいのでは」と指摘されたそうです。また、ワクチンの品質にも問題はないようです。旧ワクチンも三重県では積極的に打つよう推奨していましたし、今回も同様未接種者にならないよう受けることを勧めます。

快適な老後のため運動を・・・関節や筋肉のストレッチが重要

快適な老後のため運動を・・・関節や筋肉のストレッチが重要

長生きするようになると健康な余生をおくることは誰しも希望することです。お年寄りがすこやかに過ごすためには、「食う」「寝る」「出す」に代表される日常の生活動作が問題なく行えることが重要です。

生活動作に支障が出る主な原因の一つに骨粗鬆症(こつそしょうしょう)があります。骨の硬い成分を骨質といいますが、これはカルシウムとリン酸がコラーゲンに沈着して作られます。骨粗鬆症とは、この骨質が徐々に失われて骨がもろくなった状態です。男女とも性ホルモンの低下が主な原因と考えられており、老化現象の一つとみなされます。骨粗鬆症だけなら実際の生活に支障は出ません。しかし、骨がもろくなると、ちょっとした弾みで転倒しただけで骨折が起こります。筋力が衰えているお年寄りでは、転倒は身近にある危険です。そして、骨折が治るまで、安静に寝ていることやギプス装着など、生活動作が制限されます。その結果、さらに筋力が衰え、自由に立ったり座ったりすることが困難になり、食事やトイレが自分で行えなくなって、介護を必要とする状況に陥ってしまうのです。介護状態になることを予防するためには、次第に進む骨粗鬆症の進行を抑え、かつ、次第に衰える筋力を維持することが肝要であります。そこで、運動が必要なのです。骨質の材料であるカルシウムやたんぱく質などの栄養素を十分取ったとしても、骨に力がかからないと、骨質の沈着がすすみません。実際、骨に重力がかからない宇宙飛行士は、数週間で骨粗鬆症と似た状態になってしまいます。ですから、骨に力をかけることは、骨粗鬆症の進行を抑えることができるのです。骨に力をかける最良の方法が運動です。といっても、激しいスポーツをやる必要はなく、散歩や体操を励行するようなことで良いのです。筋力の低下も防げますから、一石二鳥です。運動で骨を丈夫にしましょう。しかし、若いころのイメージでいると、けがをしやすい。中年過ぎからのスポーツは、体に負担をかけない動き方や筋肉の柔軟性を取り戻す対策などが必要となります。市民マラソンが各地で開かれるなど空前のブームといわれるランニング。つい熱中してしまうとねんざや骨折などの急性外傷だけでなく、腰痛や膝痛といった慢性障害を起こします。中高年の運動好きの人が、ひざの痛みを訴えて受診するケースは多くなっています。マラソンや山登り、テニスなど足に負荷がかかりやすいスポーツをきっかけに悪化することが少なくない。予防には柔軟性が一番大事です。筋力を高めるとともに、ストレッチなどで硬くなった関節や筋肉の柔軟性を取り戻す必要があります。筋肉の柔軟性を維持できると、ケガを防げることが多い。負荷がかかっても筋肉が伸び縮みすることでクッションになるためです。長続きできる運動に心がけたいものです。