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2013年3月

花粉症をのりきりましょう!

花粉症をのりきりましょう!鼻水や鼻づまり、目のかゆみなどの症状で、生活の質(QOL)は大きく低下します。厚生労働省の調査でも、仕事や勉強、家事に支障をきたしたり、思考力や集中力が低下したりという人は多い。別の調査では、中程度以上のアレルギー性鼻炎にかかっている人は、寝つきが悪かったり、夜中に目を覚ましたりするため、昼間に強い眠気を感じているそうです。今のところ、花粉症を完全に治す薬はありません。減感作療法といって、花粉のエキスを皮下に注射し、アレルギーを引き起こす抗原に体を少しずつ順応させることが唯一の完治療法とされる。ただ、治療を始めてしばらくは毎週注射をするために通院し、症状が安定してからも数年は治療を受け続けなければなりません。しかも有効性は半数にも達しない。今後注射ではなく舌下免疫療法といって楽に同様の治療が受けられる時代が来ると思います。病院には行かず民間療法をする方がいます。プロバイオティクス効果を狙ったヨーグルトなどの乳製品を使う治療やアロマテラピーなどは、効いたと思わせることがある。しかし、実際の効果には疑問符が付きます。また、「花粉症の治療は花粉の飛散が始まる前から」という医師は多い。しかし、治療は花粉の飛散が始まったころからでよいというのが今の一般的な考えである。大切なのはやはり、花粉に触れるのを極力減らすよう努力することです。外出を極力控え、外出するときはマスクで鼻を覆い、帰宅したら服に付いた花粉をよく払い落とすといった心がけが効果的な対策です。

今年から病院で処方される以外手に入らなかったアレグラが、近くのドラッグストアにて簡単に購入できるようになりました。しかも処方薬と同じ用法用量での発売になりました。今まで処方されていた用量で使用可能ということで、市販薬になったことで購入しやすくなっただけでなく、効果も今までとほぼ同じものです。果たして薬局でアレグラFXの購入の方が安いのか?答えは2週間分の処方ならほぼ同額といわれています。それ以上なら病院で処方された方が徳ということです。しかし、アレグラだけで症状が良くなる方は軽傷の方で、点眼薬や点鼻薬が必要な方もいますし、他の抗アレルギー薬もジェネリックがありますので総合的に考えると病院に行かれた方が良いと考えます。

加齢に伴う発声、嚥下障害

声を出す器官が喉頭にある声帯です。それは楽器でいう弦のようなものです。加齢によりこの声帯の中にある筋肉が衰え、声帯を覆っている粘膜が痩せた状態になることを声帯萎縮といいます。声帯が痩せると左右の声帯が閉じても隙間が開いてしまい、かすれ声、大きな声が出ない、話しづらいなどの音声障害がおこります。また、音声の障害だけにとどまらず息ごらえや踏ん張りが利かない、痰の喀出が難しくなります。さらに慢性化すれば咳反射も低下し、肺炎の原因にもなります。これが声門閉鎖不全と呼ばれる状態です。声門とは左右の声帯が合わさる面を構成する空間のことです。通常一息で発声できる時間が15秒以上あれば正常ですが、この声門閉鎖不全になると数秒しかできません。加齢だけでなく、会話する機会が少なく声帯を使わなくなる廃用性の萎縮も大きな原因にもなります。声門閉鎖不全は喉頭の機能が悪いということで、食べ物の送り込みが悪くなり、むせや咳込みなどの誤嚥を起こす嚥下障害ということにもなります。

このような声門不全を改善させるためには
①声帯の萎縮に対しては朗読や歌で声を積極的に出す。音声によるコミュニケーションをとるのが一番の対策です。
②喉頭の機能障害による誤嚥に対しては咀嚼後に顎を引いて下を向いて嚥下し、咳やむせ込みを軽減する。
声がれや誤嚥を疑った場合は耳鼻科でファイバースコープによる嚥下の機能評価をされることがよいと思います。

閉塞性睡眠時無呼吸・・・男性より女性で脳損傷度大きい

閉塞性睡眠時無呼吸・・・男性より女性で脳損傷度大きい閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)は、睡眠中に上気道が閉塞して気流が停止するもので、時には一晩に数百回も呼吸が中断される重篤な障害である。中断のたびに血中酸素濃度が低下し、結果的に体内の多くの細胞が損傷を受ける。未治療のまま放置すると、高血圧、脳卒中、心不全、糖尿病、うつなどの重大な健康問題を引き起こすことがある。女性のOSAは男性とかなり異なっているようです。女性がOSAから受ける影響は男性より大きく、同等の条件下での脳の損傷度は男性より女性で大きいという研究があります。女性では意思決定や感情調整に関わる脳領域が大きな影響を受けるそうです。閉塞性睡眠時無呼吸は中高年男性が圧倒的に多いと思われがちですが、「隠れOSA」が女性に多いので昼間の眠気が強い方は是非検査を受けましょう。