2015/02/18
スギ花粉症
スギ花粉症の方にはつらい季節がやってきました。スギ花粉症の治療薬では鳥居薬品が昨年秋、医療用飲み薬「シダトレン」を発売しました。スギ花粉に体を慣らす治療法で、毎日1回、数年間飲み続ける必要があります。アステラス製薬はスギ花粉症の治療ワクチンの国内開発を始めると発表しました。ワクチンを接種することで体内の免疫を整え、花粉症のアレルギー症状を長期間改善するという。ワクチンは米製薬ベンチャーから導入し、近く国内で臨床試験(治験)を開始する予定だそうです。治療ワクチンは数回接種しますが、「シダトレン」のような根気のいる服薬から解放されます。実現することを期待したいものです。
古来、春の到来を告げるといわれてきたフキのつぼみのフキノトウ。近年はハウス栽培したものが多くなり、ほぼ年中食べることができる。 日本原産の野菜で縄文時代から食べられており、平安時代には栽培が始まったと考えられています。フキノンやフキノール酸など独特の成分を含んでおり、花粉症の予防効果やアトピー性皮膚炎の症状を抑える効果があるとされています。一度お試し下さい。
古来、春の到来を告げるといわれてきたフキのつぼみのフキノトウ。近年はハウス栽培したものが多くなり、ほぼ年中食べることができる。 日本原産の野菜で縄文時代から食べられており、平安時代には栽培が始まったと考えられています。フキノンやフキノール酸など独特の成分を含んでおり、花粉症の予防効果やアトピー性皮膚炎の症状を抑える効果があるとされています。一度お試し下さい。
BMI値が低い「痩せ」の人の方が、がんや心疾患による死亡率が高く、平均余命は短い
健康維持のために必要な食事摂取基準が今年から大きく変わりました。厚生労働省はこれまで年齢や性別ごとに1日あたりで必要なエネルギー量の目安を一律に定めてきたが、体格の違いによって必要なエネルギー量は違うなどの課題があり、今年から身長と体重から肥満度を算出する体格指数「BMI」の目標値を示すことにしています。BMI(ボディ・マス・インデックス=体格指数)は、体重(kg)を身長(m)で2回割ると算出できます。例えば、身長が170cmで体重が70kgの人の場合は「70(kg)÷1.7(m)÷1.7(m)」で、BMI値は24.2となります。
BMI=体重[kg]÷身長[m]÷身長[m]
BMI値が22の場合を最も病気にかかりにくい「標準体重」としています。職場健診の判定の目安にも多く使われている日本肥満学会による判定基準では、BMI値が、18.5未満は「低体重」(痩せ)、18.5以上25未満は「普通体重」、25以上は「肥満」となっています。この基準によると、日本では24%の人が肥満と判定される。一方、WHO(世界保健機関)はBMI25以上30未満を「過体重」、30以上を「肥満」と定義しており、この定義に基づいた研究も多い。いずれにせよ、一般的には太り過ぎは良くないとされ、職場健診でBMIの数値が高く肥満と判定された人は、生活改善が求められています。ところが、厚生労働省と東北大学が約5万人を対象に、1995年から2006年まで実施した12年間の追跡調査によれば、ベースラインで40歳だった人の平均余命は男女ともに、「痩せ(BMI18.5未満)」の人が最も短かった。逆に最も平均余命が長かったのは「過体重」(BMI25.0以上30.0未満)の人で、最も短い「痩せ」の人と比較すると、その差は男性で7.10年、女性で6.26年の開きがありました。また、東海大学医学部名誉教授の大櫛陽一氏によれば、神奈川県伊勢原市で40歳以上の住民(2万2099人)を追跡調査したところ、「痩せ(BMI18.4以下)」は「標準体重(同18.5以上24.9以下)」や「過体重(同25.0以上26.9以下)」の人と比べ、がん(悪性新生物)や呼吸器系疾患(肺炎など)、虚血性心疾患(心筋梗塞など)、脳血管疾患(脳梗塞など)での死亡率が高まる傾向があったという。これは、痩せの人のほうが栄養不足による心血管の障害を起こしやすいためと考えられています。さらに、一般的には、肥満による糖尿病を心配する人が多いが、糖尿病を発症した人の55%は肥満ではなく、BMIが25未満の標準および痩せの人という。つまり、痩せ型の人でも、糖尿病になるリスクがあるということです。男女ともにBMIが25~27の人、つまり“小太り”の人が、最も元気で長生きするようです。肥満だけでなく、痩せ過ぎにも注意が必要ということです。厚生労働省の最新の調査では、やせている成人女性の割合が12%を超え、過去最高になった。とくに若い人で多く、細身のスタイルが格好よいとの社会的風潮が影響しています。やせすぎは低栄養や骨密度の低下などを招くほか、生まれてくる子どもの健康にも影響が出る恐れがあります。妊娠した際も影響があり、生まれたときの体重が2500グラム未満の小さい赤ちゃんの増加です。国内の低出生体重児の割合は1970年代半ばから上昇し、13年は9.6%と約10人に1人に達しています。出生体重の低下によって、赤ちゃんが将来の生活習慣病などを発症する恐れが高まることが国際的な大規模疫学調査でわかってきました。母親の低栄養状態が胎児や生後間もない赤ちゃんの遺伝子の働きを調整する仕組みに影響を及ぼし、将来の病気の素因を作る可能性が指摘されています。