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2021年5月

年末年始の第3波以上の「第4波」の到来がまさに始まっています。

いったいいつまで続くのでしょうか。日本国、どうにもこうにもうまくいっていなという気分があります。先進国なのにワクチンの接種率が低い。接種の仕組みも整っていないとなると不安、不信が募ってきます。どのような気持ちでゴールデンウイーク、その後を過ごせばよいのでしょうか。

専門家の委員会が世界に先駆けて「3密回避」、それに沿って対策が行われたこと、島国である程度閉鎖ができる環境であったこと、そしてなにより日本人の国民性などが幸いして、昨年の夏の第2波までを軽い被害で乗り切ることができました。法律による強制力のあるロックダウンをしないで日本は、自粛要請という「お願いベース」でここまで感染を抑制できました。

これまで感染抑止の「優等生」だった国と「劣等生」だった国が、ワクチンの接種では逆転しています。感染抑制に「大失敗」した米国、英国がここにきて「大逆転」とも言えるような様相を見せている。まず、米国のワクチン接種が山を越えて、一方でワクチンの増産が米国でもEU圏内でも順調に進んでいますので、これから域外への輸出量が増えてくる。それを受けて、供給が急増すると思われます。ゴールデンウイーク明けくらいからどんどん日本に入ってくると思われます。

現在、変異ウイルスが問題になっています。ウイルスは増えるときに変異が起こります。やっかいな変異を起こさせないためには増やす機会を減らすことが肝要です。つまり、ワクチンで感染者を抑えれば、変異も自然に起こりにくくなる。多くの方は、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置、自粛、検査と隔離などの基本予防策も、あくまでもウイルスの流行を防ぐ防波堤のようなものであって、根本的な解決策ではないことに気づいたと思います。ワクチンは人の状態を免疫がある状態に変えますので、これは根本的な解決策につながります。

死亡者の数で言ったら、「劣等生」と言わざるを得ない英米や欧州各国と、「優等生」である台湾、韓国、ニュージーランドに分けたら、日本はとても優等生に近い。一方でワクチンの接種率で見ると、こんどは優等生と劣等生が逆転しています。5月から急速にワクチン接種がづ進むことを期待します

ところで普通の年より死んだヒトがどれくらい多いか少ないか「超過死亡」という概念があります。日本は新型コロナが流行した年なのに多くの国がコロナの影響で死亡者が増えている中で逆に減少しているのです。驚きです。

今後はワクチンの開発能力の強化や検査体制の充実化など、新型コロナウイルスの次の感染症流行に対する対策を国家戦略として用意周到しなければなりません。 

今回のワクチン接種に関しては副反応としてアナフィラキシーばかりが注目されていますが、発熱や接種部位の疼痛、倦怠感、頭痛など想定範囲内の副反応が現れる頻度が高い。一般の高齢者へのワクチン接種が進む中、接種後の体調不良に慌てることがないよう、こうした副反応についても事前に知っておく必要があります。都立駒込病院の医療関係者への接種事例を見ますと 

疼痛 2回目の接種は接種部位の疼痛は1回目と同様に9割弱で見られたが、より早期に痛みが現れ、持続時間が長い。

倦怠感  全身性の副反応としては倦怠感が最も多く、1回目より2回目で半数以上と多く認めます。

頭痛 次に多かったのが頭痛で、1回目は1割程度、2回目は3割に見られた。

 このように副反応は2回目接種後の方が圧倒的に多く見られたものの、いずれも大半が接種23日後には自然軽快します。ワクチンの接種により免疫応答が誘発されるため、一部の人では発熱を伴う。2回目の接種後にはより強い反応が生じるため、発現率が高まると考えられます。こうした副反応が生じることは不快であるものの、過剰に心配する必要はありません。

一方で、副反応の程度によっては業務に支障を来す可能性もあるため、重要な業務の前日のワクチン接種は避けた方が無難と考えます。