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2022年9月

3回目、4回目のワクチン接種を受けましょう

4回目の新型コロナワクチンについて、オミクロン型への効果に関する海外の報告がまとまってきました。医療従事者や高齢者を対象にしたデータをみると3回目までと同程度の効果が期待できるとのことです。ただ時間とともに減衰することも変わりません。
イスラエル研究チームは「オミクロン型の感染力が強く医療従事者の不足が深刻なことを考えると、感染を減らすために4回目接種を検討する必要がある」と指摘しています。
重症化予防に関する報告もでてきた。イスラエルの別の研究チームが約4万4000人の60歳以上を対象にした調査をまとめた。4回目接種すると3回目接種までに比べて重症例が67%、死亡例が72%減った。ワクチン未接種者と比べたときの効果はさらに高い。60歳以上を対象にしたカナダの研究では、4回目接種した人は未接種者と比べ、オミクロン型に対する入院や死亡が86%減少しています。
オミクロン型はワクチン接種で得た免疫をすり抜ける能力が高く、ワクチンの効果はこれまでの変異型に対するものほどは高くない。中期的にはオミクロン型に対応した新しい「2価ワクチン」の接種などを検討する必要があります。
国内でも4回目接種が進むが、3回目接種に比べると低調です。実際4回目の効果は表れており、感染拡大を防ぐためには一層の接種率の向上が重要です。

頭痛とめまい、悪天候が原因?

天気が悪いと体がだるい、古傷が痛むなどの経験はないだろうか。症状が気象と密接に関連して変わる病気を気象病と呼んでいます。気象の変化が自律神経や体内のホルモンに影響すると考えられています。
例えば台風や爆弾低気圧の中心付近は周囲より気圧が低く、海水が盛り上がる。950ヘクトパスカルの台風なら海面は63センチメートル上昇する。気圧が下がると人体は外からの圧力が減り血管が膨張する。ただ、自律神経がきちんと機能すれば交感神経が血管を収縮させ、気圧上昇時は副交感神経が血管を膨張させる。
自律神経異常は脳への血流の左右差を起こし、内耳の血流障害からめまいが発症することもある。代表的な気象病がメニエール病です。
別タイプのめまい疾患もある。これは何らかの刺激で三叉神経節が活性化して血管作動性物質を放出。血管が拡張され、神経原性炎症を誘発することで片頭痛が生じると考えられています。片頭痛の罹患期間がある程度長くなるとめまいを併発する患者もいて、これを前庭性片頭痛という。
 平衡感覚の維持には、目から情報を取り込む「視刺激」、内耳で体の回転や傾きを感知する「前庭刺激」、足裏などから体の位置や動きを感じ取る「深部感覚刺激」からの3つの刺激(情報)が関わります。そして、めまいに大きく関与するもう1つの重要な要素が「自律神経」です。自律神経とは、私たちの意思とは無関係に血管や内臓の働きをコントロールしている神経のこと。緊張時に優位になる「交感神経」とリラックス時に優位になる「副交感神経」の2種類があり、両者はシーソーのようにバランスをとりながら体の調子を整えています。交感神経と副交感神経がどちらにも偏りすぎないのが健康である状態です。
 自律神経は体温や呼吸、胃の調子や睡眠、血圧など全身の働きに関わります。わかりやすいところでいうと、寝不足や過度な空腹などで自律神経がバランスを崩していると乗り物酔いしやすくなります。これは自律神経の不調が影響して、小脳が正しい判断ができなくなることが関与します。乗り物酔いと同じように、自律神経の不調によってフワフワ、ふらふらするのが浮動性めまいです。浮動性めまいの方にはめまい以外の不調も起こります。不眠、頭痛、うつや不安症状などです。めまいの治療はそれを誘発する多くの因子を考慮し、治療する必要があります。